統合医療の治療内容

グルタチオン療法

グルタチオンは人体の免疫系において重要な役割を担うペプチドの一種で、組織に広く分布し、ペルオキシターゼを介して過酸化水素や脂質ヒドロペルオキシドを還元し解毒します。体内の抱合反応を起こして解毒を促進する作用や、抗アレルギー作用があります。しかし、20歳代をピークに、加齢とともに減少していきます。これを補うことで、多くの難病の治療の改善の報告があります。しかし、グルタチオンの経口投与(サプリ)は腸で吸収されるまでに多くが壊れてしまうため、点滴療法にて補うことがより一層効果が期待されます。

当院では、個人により必要量をオーリングテストにて、ご相談に応じています。

適応症状

  1. パーキンソン病
  2. 抗ガン剤に対する神経障害(例:オキサリプラチンによる末梢神経障害の軽減)
  3. 閉塞性動脈硬化症
  4. 癌化学療法の軽減とQOLの改善(例 卵巣癌、胃癌に対するシスプラチン療法の副作用とQOLの改善が報告されています。)
  5. 慢性肝疾患における肝機能の改善
  6. 物質の暴露
  7. 多発性硬化症
  8. 原因不明の全身倦怠感
  9. および慢性湿疹、皮膚炎、蕁麻疹、リール黒皮症、肝斑、色素沈
  10. 薬物中毒、自家中毒、妊娠悪阻、晩期妊娠中毒、周期性嘔吐
  11. 角膜損傷の治癒促進
  12. 過敏性腸炎
  13. 線維筋痛症
  14. 放射線療法による白血球減少症
  15. 放射線による口腔粘膜の炎症
  16. アンチエイジング目的

パーキンソン病

米国ではパーキンソン病の機能改善と病状進行の遅延を目的とするグルタチオン療法は多くの施設で行われていますが、日本ではほとんど知られていません。点滴終了後から歩行、振戦、バランスなどが明らかに改善する事例もあり、通常は数回の治療で効果を体感するといわれています。
この治療の最初の報告は1996年で、パーキンソン病患者9日にグルタチオン600mg i.v.を1日2回、30日間投与したところ、全例で効果が認められ、運動機能の42%が改善しました。また、その効果は3か月持続したと報告されています。これに注目し、米国で広めたのは、Perlmutter Health Center のDavid Perlmutter です。
グルタチオン療法は現在、南フロリダ大学で研究試験が進行しております。Perlmutter によればパーキンソン病に対する効果は80~90%で、グルタチオンがフリーラジカル・スカベンチャーとして働き、ドーパミン受容体の感受性を高め,同時にセロトニン受容体の感受性を高めることでパーキンソンのうつ症状の改善もみられると考えています。

車椅子の生活をしていた歩行障害が改善し、治療開始3か月で自力歩行した事例もあります(日本にて)。

閉塞性動脈硬化症

イタリアのヴェロナ大学医学部付属病院で、閉塞性動脈硬化症に対して1日2回646mgのグルタチオンの静注を5日間実施したところ、トレッドミルによる歩行距離の30%延長、微小循環の改善がみられたとメイヨー医学雑誌に報告しています。

主なリスク、副作用

副作用について
発疹、食欲不振、悪心、嘔吐などがありますがその頻度は低いと言われています。
点滴の投与によって特に問題になるケースはほとんどみられません。

費用 – グルタチオン点滴療法

  • 1回につき — 5,510円(税込 6,060円) 点滴時間 15分

*2019年10月〜消費税増税に伴い、10%とさせていただきます。