カゼは中医学では色々なタイプがあります。これを大別すると大体悪寒の強い風寒型と発熱や炎症の強い風熱型の2タイプに分けられます。
風寒型(ゾクゾクと悪寒が強いカゼ)
秋・冬に多く見られる。ぞくぞくする悪寒が感じ、体が冷えるのを嫌い、厚着しても寒い、体を温めても発汗しないなどの症状を特徴とします。
- 症 状
- 悪寒が強い、発熱、汗がなく、口渇なし、頭痛、筋肉や節々の痛み、鼻水、クシャミ、咳嗽、舌苔は薄白など。
- 原 因
- 風寒の邪を身体に侵入して起こるカゼです。
- 治療法
- 温めながら発散することにより、少し汗をかかせ、風寒の邪を除去します。
- 処 方
- 葛根湯、葛根湯加川芎辛夷、麻黄湯、小青竜湯など。
風熱型(のどが赤く腫れて痛み、上気道の炎症がつよいカゼ)
ウイルス性のカゼ、春・夏に多く見られる。発熱、のどが腫れて痛むなど上気道炎症の症状を特徴とします。
- 症 状
- 発熱、軽い悪寒、のどの赤く腫れて痛み、口渇、咳嗽、黄色粘稠痰、鼻閉、にごった鼻水、舌苔は薄白又はうすい黄色、舌尖が紅。
- 原 因
- 風熱の邪を身体に侵入して起こるカゼです。
- 治療法
- 冷やしながら発散することにより、風熱の邪を除去します。
- 処 方
- 銀翹散(清上防風湯)、桔梗石膏、麻杏甘石湯、五虎湯など。